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第3回ワークショップ「法律講座」

2020.10.28

こんにちは!プロジェクトCチームです!

 

先日、第1回「写真講座」、第2回「文章講座」に引き続き、第3回「法律講座」がzoomにて行われました。講師は、小松隼也弁護士と海老澤美幸弁護士のお二人でした。法律に関するお話と最後に質疑応答の時間も設けていただいて、非常に充実した90分間でした。今から「写真や映像の権利」「ブランドロゴの守り方」「パッケージの保護」「有機JAS」の4つのテーマに分けて法律講座の内容を振り返っていきます。

 

まず、「写真や映像の権利」から振り返っていきます。ここでは、重要な言葉が3つ出てきます。

1つ目は、「著作権」です。この言葉は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?著作者が、自分が創作した著作物の利用を認めたり禁止したりできる権利のことをいいます。著作物とは、人の個性や世界観を表現したものであり、思想または感情を含むこと、外部に表現されていること、創造性があること、文芸・芸術・美術・音楽の範囲に属することのすべての条件を満たすものを指します。つまり、単なるデータやアイデアは保護されません。また、著作権(財産権)は、複製権や公衆送信権、展示権、翻案権などといったさまざまな権利(支分権)が合わさった「権利の束」であり、譲渡できるという特徴があります。その一方で、公表権や氏名表示権、同一性保持権などといった著作者人格権は、譲渡できません。突然ですが、ここでみなさんに問題です。どのような場合に著作権侵害になると思いますか?判断する際のポイントは、その作品は著作物かどうか、他の作品をもとにして制作したかどうか(依拠性)、他の作品に似ているかどうか(類似性)の3点です。依拠性の判断では、過去に何か関連することを情報発信していたかどうかを考慮することもあるそうです。また、似ているかどうかは、特徴である部分が同じであるかどうかで判断をするそうです。もし、著作権を侵害した場合はどうなるのでしょうか?これには、差止請求や損害賠償請求、刑事罰(10年以下の懲役、1000万円以下の罰金)といったものが挙げられます。

2つ目は、「肖像権」です。これは、自分の容姿を無断で撮影されない、撮影された写真や動画を勝手に公開されない権利のことをいいます。また、プライバシー権の一部ですべての人が持っている権利でもあります。被写体が同意している場合には肖像権侵害になりませんが、同意がない場合でも肖像権侵害にならないと判断される場合があります。判断基準は、社会生活上我慢できる限度(受忍限度)を超えるかどうかに着目します。具体的には、被写体の社会的地位や活動内容、撮影場所や撮影状況、特定可能かどうか、写真のメインかどうか、公開方法などが判断のもとになります。

3つ目は、「パブリシティ権」です。これは、肖像や氏名のもつ顧客誘引力から生じる経済的利益・価値を排他的に支配する権利のことをいいます。また、顧客誘引力を持つ芸能人や俳優、タレントなどがもつ権利でもあります。憧れの芸能人が着ている服が欲しいと思ったことはありませんか?また、憧れの俳優が宣伝している商品が欲しいと思ったことはありませんか?これらを顧客誘引力といいます。では、パブリシティ権を侵害しないためには、どうすれば良いのでしょうか?パブリシティ権侵害の判断基準について理解しておくことが重要です。ポイントは、もっぱら肖像等のもつ顧客誘引力の利用を目的とするといえるかどうかです。具体的には、肖像権それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等に使用した場合、商品等の差別化を図る目的で肖像等を商品等に使用した場合、肖像等を商品等の広告として使用した場合などにパブリシティ権を侵害するといわれています。

 

次に、「ブランドロゴの守り方」について振り返ります。ここで重要となる言葉は、「商標権」です。これは、ロゴやブランド名を保護する権利のことをいいます。備えている機能としては、自分の商品と他人の商品を区別する「商品識別機能」、ロゴが付いた商品の出所を示す「出所表示機能」、同じロゴが付いた商品は同じ品質である「品質保持機能」、ロゴにより消費者が買いたいと思う「宣伝広告機能」の4つが挙げられます。なので、区分とセットで登録しておくと、類似した商標を使用されることを防ぐことができます。登録されている商標と類似した商標を無断で使用されたときは、商標権侵害になります。商標の類似性を判断する際には、外観や呼称、観念の共通性、取引の実情をもとにするそうです。

ちなみに商標登録されているものを調べたいときには、下記のページから検索できます。

(J-Plat Pat 特許情報プラットフォーム)

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

 

次に、「パッケージの保護」について振り返ります。ここで重要となる言葉は、「意匠権」です。これは、プロダクト(産業)デザインを保護する権利のことをいいます。今までにない新しいデザインであること(新規性)と簡単には創れない(創作非容易性)という二つの条件を満たす場合、区分とセットで登録することで保護されます。

 

最後に、「有機JAS」について振り返ります。みなさんは、今までに「有機」「オーガニック」と表示された農産物を見たことがありますか?これらの農産物は、コーデックス委員会のガイドラインに準拠した「有機農産物の日本農林規格」(有機JAS規格)の基準に従って生産された農産物です。有機JAS規格は、農産物・加工食品・畜産物など基本的には食品が対象であり、具体的な基準として、周辺から使用禁止資材が飛来・流入しないように必要な措置を講じることや種まきまたは植付け前2年以上化学肥料や化学合成農薬を使用しないこと、組換えDNA技術の利用や放射線照射を行わないといったことが挙げられます。これらの基準に適合した生産が行われていることを第三者機関が検査し、認証された事業者は、「有機JASマーク」を使用し、「有機」「オーガニック」と表示できるのです。認証されていない事業者で「有機」「オーガニック」に近い表現をしたい場合に、「無農薬」といった表現をされることも多いそうです。また、関連する言葉として、「有機農業」があります。先日農作業体験をさせていただいた農家さんも有機農業をされていました。具体的に、有機農業とはどのような農業なのでしょうか?「有機農業の推進に関する法律」を用いて紹介します。ポイントとして、化学的に合成された肥料・農薬を使用しないこと、遺伝子組換え技術を利用しないこと、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減することの3点が挙げられます。つまり、有機農業とは、これらの農業生産の方法を用いて行われる農業のことをいいます。「有機農業」「有機農産物」と呼ぶには、さまざまな条件をクリアしておかなければならないことが分かりました。みなさんも買い物をする際に、「有機JASマーク」「有機」「オーガニック」の表示も着目してみると良いかもしれませんね。

ちなみにこちらが有機JASマークです。

(参考URL:農林水産省ホームページ)https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html

有機JASマーク
法律講座を通して、法律は私たちの日々の生活に深く関わる存在であることをあらためて実感しました。私たちは、市民農園をつくるというプロジェクトに携わらせていただいています。市民農園をデザインしていくことと法律には通じるものがあると強く感じました。これからしっかり法律を守りながら、チームでより一層力を入れて活動を進めていこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
(善塔千晶/武庫川女子大学)